アジャイルカルチャーの定着・浸透支援
- 大手金融系IT企業において、アジャイル開発の導入を妨げる従来の計画重視文化を調査し、課題を特定
- 社員向け教育やチーム横断ワークショップ、試行錯誤を促す風土改革を実施。マネジメント層にも特別トレーニングを行い、評価制度を整備

- 大手金融系IT企業では、市場環境の急速な変化に対応するため、アジャイル開発手法の導入と、それを支えるアジャイルカルチャーの浸透を目指していました。しかし、従来の組織は計画や標準化されたプロセスに沿って業務を進める意識・行動が強く根付いており、新たなアジャイルプラクティスの導入に際して大きな課題となっていました。
- この課題を克服するため、まず現状の組織カルチャーや従業員の意識を明確に把握するため、現場での個別インタビューを実施しました。調査からは、「計画重視」「プロセス遵守」の意識が強く、失敗を恐れる文化が浸透していることが判明しました。また、従来の文化が原因で、顧客視点での柔軟な対応や試行錯誤を積極的に行う行動が取られていないことが明らかになりました。
- 次に、分析を通じて抽出された課題を踏まえ、社員一人ひとりが顧客価値に焦点を当てた柔軟な発想・行動を身につけるための具体的施策を策定しました。具体的には、アジャイルの基本理念や方法論を理解するための教育プログラムの導入、チーム横断型のワークショップの実施、成功・失敗を問わず試行錯誤を称賛する風土づくりを進めました。
- また、マネジメント層にはアジャイルマインドセットを醸成するための特別トレーニングを実施し、現場での積極的な試行錯誤や変化対応を評価する新たな仕組みも構築しました。これらの取り組みを実効性のある形で推進するため、施策の導入時期や進捗評価方法を具体的に記したロードマップも作成しました。