大手金融

ジョブ型導入による高度専門人材の評価処遇改善

  • 大手金融企業で、専門性が高い人材の評価・処遇を適正化するため、ジョブ型人事制度を導入
  • マネジメント職とは別に専門性を重視する「エキスパートパス」を新設し、職務定義と評価基準を明確化
  • 大手金融企業において、デジタル化や市場競争の激化を背景に、高度な専門性を持つ人材の確保と定着が喫緊の課題となっていました。従来の人事制度では、主に管理職ポジションを中心とするマネジメントパスが評価・処遇の軸となっており、専門分野に特化した高度なスキルを持つ人材が適切に評価されにくい状況が続いていました。
  • そこで、人材ポートフォリオの見直しとともに、ジョブ型の人事制度を新たに導入することで、高度な専門性を有する人材の明確な評価と適切な処遇を可能にしました。この新制度では、組織の管理職ポスト数に応じたマネジメントパスとは別に、特定の分野で深い専門性を発揮することを目的とした「エキスパートパス」を新設しました。
  • エキスパートパスの導入にあたり、まず対象となる専門領域や役割を明確に定義しました。また、それぞれのエキスパートロールに求められる具体的なスキル、経験、業績を細かく規定し、職務記述書(ジョブディスクリプション)を作成しました。
  • この取り組みにより、専門性の高い人材が自身のキャリアを明確に描けるようになり、モチベーションやエンゲージメントの向上につながりました。さらに、評価基準を明確化し、専門的なスキルや成果に基づく公平な評価・処遇を実現しました。